売買契約を結ぶとき売主様の必要なものと当日の流れ
売主様の「売ります」と買主様の「買います」という双方の意思が一致したとき、不動産売買契約を交わします。売買契約は、売主様と買主様、それぞれの権利を守り、安心かつ安全に取引を進めるためのもの。契約が成立すると、売主様には「物件を引き渡す義務」が、買主様には「物件に対して代金を支払う義務」が生じることになります。そこで今回は、売買契約時の流れを見ていきましょう。
売買契約時の売主様の持ち物は?
まず、売買契約当日に売主様が用意するものを確認しておきましょう。
・権利証または登記識別情報
売主様が間違いなく物件の権利者であることを示すものです。原本をコピーしておくと良いでしょう。
・印鑑証明書と実印
売主様が物件の所有者であることの証明になります。
・運転免許証やパスポートなど
本人確認のために必要な書類です。運転免許証など顔写真が入っているものなら1点、それ以外の場合は、健康保険証や年金手帳など2点が必要になります。
・収入印紙または収入印紙代
金額は売買代金によって異なります。例えば、物件が1千万円以上で売れた場合、収入印紙代は1万円です。また、売買契約書はほとんどの場合2通作成するため、売主様、買主様が保管する原本、それぞれに印紙代が必要になります。
上記のほか、不動産会社に支払う「仲介手数料の半金」や、マンションの場合「管理規約」や設備の状態を記した「付帯設備表」などが必要になることがあります。あらかじめ、仲介を依頼した不動産会社に確認しておくと良いでしょう。
売買契約当日の流れ
売主様と買主様が初めて顔を合わせる場となることが多いのが売買契約の日です。内覧時にお会いしていることもあるかもしれませんが、あらためて挨拶を行います。不動産売買において最も重要なのが売買契約です。あとになって「妻(夫)と意見が合わないので契約はなかったことに……」は通用しませんから、売買契約の当日は、ご夫婦の場合、できるだけ2人揃って参加することをお勧めします。
挨拶の後、売主様が仲介を依頼した不動産会社の担当者から買主様に「重要事項説明」が行われます。売主様が説明を受ける義務はありませんが、取引の条件は十分に理解しておきたいもの。また、買主様の認識とのズレはトラブルの元になりますから、説明はできる限り一緒に受けましょう。
不動産会社には「買主様と一緒に説明を受けたい」旨を、あらかじめ不動産会社に伝えておいてください。その際、重要事項説明書のコピーなどをあらかじめ入手し、事前に目を通しておくのが良いでしょう。
重要事項の説明の後、売買契約書を読み合わせて、内容に間違いがないか確認を行います。契約書の内容に売主様、買主様双方が納得すれば、正式な契約締結です。契約書に署名、捺印し、収入印紙を添付します。
売買契約が成立すると、買主様が売主様に手付金を支払います。手付金は、売買代金によって異なりますが、100万円が多いようです。このとき、不動産会社によっては仲介手数料の半金を支払うケースもありますから、事前に確認しておいてください。
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